ごあいさつ

第12回イオン液体討論会『ごあいさつ』

イオン液体討論会は、イオン液体に関する300名を越える産・官・学研究者、教育者、ならびに14社の賛助会員企業を有する私ども「イオン液体研究会」が主催する最大の行事です。昨年度の第11回討論会は新型コロナウイルス感染症拡大のため止む無くWeb開催と致しましたが、今年度の第12回討論会は、東京都小金井市宮地楽器ホールを会場として三年ぶりの対面型討論会の開催に漕ぎつける事が出来ました。東京農工大学・東京薬科大学・防衛大学校の多彩なメンバーによる実行委員会には多大なるご尽力とご配慮を頂いており、とりわけコロナ禍の影響が続く中、万全のコロナ対策を講じた討論会開催を企画頂きました。この場を御借りして厚く御礼申し上げる次第です。

今年度の討論会では、特別講演に東京大学・加藤隆史先生、招待講演に電力中央研究所・小野新平先生ならびに東京大学・山田鉄兵先生のご登壇をお願いしております。いずれの先生方も「イオン」をkeywordとする独自の研究分野を開拓して来られ、最先端の研究成果にはイオン及びイオン液体の更なる展開・新たな可能性を感じていただくことが出来るものと存じます。一般講演としては、例年通り口頭講演とポスター講演を用意しています。近年の口頭講演希望者の増加を考慮して、昨年度より開催方式を「2会場方式」へと変更し、口頭講演の枠数を増やしました。また、若手研究者の学術奨励を期して、「ポスター賞」に加え「口頭講演賞」を昨年度より創設しています。是非これらの賞に積極的にご応募いただき、イオン液体研究を盛り上げて頂けることを願っています。尚、ポスター講演に関しましては、通常のポスター発表時間に加えて、1分間のFlash Oral発表の枠も用意する予定ですので、御自身の研究成果をより多くの方にアピールする機会としてご活用下さい。

本討論会の最大の特長は、イオン液体に関する最新の研究成果が発表されるとともに、それに関する活発な議論が行われるところにあります。活発な議論が分野の垣根を越え、多様な学問体系と多彩な問題意識が融合して数多くの応用展開を生み、新たな技術革新に繋がる、逆にその技術革新が予想外の視点を其々の場面に還元する、討論会とは正にそのようなセレンディピティ(serendipity)を掴むことの出来る貴重な場です。このようなイオン液体研究の最前線を肌で感じることができる第12回イオン液体討論会に、皆様、是非ご参集ください。

大内 幸雄
イオン液体研究会 第九期代表世話人
(東京工業大学 物質理工学院材料系)

第12回イオン液体討論会 実行委員会

実行委員長 中村 暢文(東京農工大学)
実行委員  一川 尚広(東京農工大学)
      田中 正樹(東京農工大学)
      藤田 恭子(東京薬科大学)
      阿部 洋 (防衛大学校)
      根本 文也(防衛大学校)