ごあいさつ
イオン液体討論会は、イオン液体に関する300名を越える産・官・学研究者、教育者、ならびに15社の賛助会員企業を有する私ども「イオン液体研究会」が主催する最大の行事です。昨年度の討論会は新型コロナウイルス感染症拡大によって中止の止む無きに至り、代わりにポスター発表とエンカレッジ講演を主体としたシンポジウムを開催しました。今年度は、コロナ禍の陰が消え去らない中、学習院大学・神奈川大学・京都大学・名古屋工業大学・東京工業大学の多彩な実行委員メンバーによってweb開催型の討論会を企画することとなった次第です。実行委員会には前例の無いweb開催に向けて多大なるご尽力とご配慮を頂いており、この場を御借りして厚く御礼申し上げる次第です。
本討論会は、例年、口頭ならびにポスターを合わせて100件を越える講演がありますが、今年度は特に口頭講演希望者の増加を考慮して1会場方式から2会場方式に開催方式を変更し、口頭講演の枠数を増やしました。また、併せて若手研究者の学術奨励を期して「口頭講演賞」を創設しています。若手研究者の登竜門とも言うべき「口頭講演賞」に是非ご応募いただき、イオン液体研究を盛り上げて頂けることを願っています。
イオン液体に関する最新の研究成果が発表されるとともに、それに関する活発な議論が行われるのが本討論会の最大の特長です。また、分野の垣根を越え、多様な学問体系と多彩な問題意識が融合して数多くの応用展開が生まれ、新たな技術革新に繋がる、逆にその技術革新が予想外の視点を其々の場面に還元する、討論会とは正にそのようなセレンディピティ(serendipity)を掴むことの出来る貴重な場です。このようなイオン液体研究の最前線を肌で感じることができる第11回イオン液体討論会に、皆様、是非ご参集ください。
大内 幸雄
イオン液体研究会 代表世話人 (東京工業大学 物質理工学院材料系)